トップ
守ろう日本の農業『教えてWTO、EPA、FTA、TPP』
貿易のルールづくりの場
市場経済の下で国境を越えたモノ、ヒト、資本などの移動が拡大しており、世界共通の貿易ルールの確立が重要になっています。
スイス・ジュネーブに本部を置く世界貿易機構(WTO)は貿易に関するルールを取り扱う唯一の国際機関です。1995年1月に設立され、151の国・地域が加盟(2007年7月末現在)しており、貿易ルールづくりに向けた交渉の場の提供のほか、政府間の貿易紛争を処理する役割も担っています。
WTOは2001年に、農産物や鉱工業品だけではなく、金融や通信をはじめとするサービス、知的財産権などの貿易に関する幅広い分野を対象とし、新しい貿易ルールづくりの交渉を立ち上げました。
一方で、近年、開発途上国の経済成長による穀物需給、異常気象による穀物生産の減少などを背景に、世界の食料需給は急速に変化しています。
WTOは2001年に、農産物や鉱工業品だけではなく、金融や通信をはじめとするサービス、知的財産権などの貿易に関する幅広い分野を対象とし、新しい貿易ルールづくりの交渉を立ち上げました。

ドーハ・開発ラウンドの交渉分野

WTOは、加盟するすべての国に対する共通の貿易ルールづくりを行っていますが、経済連携協定(EPA)や自由貿易協定(FTA)は、「実質上すべての貿易の自由化」を行うことを条件に、「すべての加盟国に対して等しく適応する」というWTO原則に例外として認められている、特定の国や地域の間だけに適応される貿易ルールです。
ただ「実際上すべての貿易」について、貿易額の9割との解釈が一般的ですが、国際的に明確な定義はありません。現在WTOルール交渉においてこの解釈の明確化について交渉が行われています。
EPAは、モノの貿易が中心のFTAを基礎とし、より幅広く経済的な関係を図ることを目的にした協定です。投資や人の移動、知的財産権や協力など幅広い範囲を含める傾向があります。よく知られているEPAとして、欧州連合(EU)、北米自由貿易協定(NAFTA)などがあります。
EPA・FTA締結は1990年代から世界的に広がっています。ドーハ・開発ラウンドが進まないこともあり、2007年では計194(外務省調べ)にまでなっています。


| 除外品目の例 | 1.北米自由貿易協定(NAFTA)の うちカナダ・メキシコ間 |
両国とも:乳製品、家きん類、卵、砂糖など |
| カナダ側(1,014品目中78品目) | ||
| 2.韓国・チリ協定 | メキシコ側(1,004品目中87品目) | |
| 韓国産:米、リンゴ、ナシなど(1,432品目中21品目) | ||
| 再協議品目の例 | 1.EU・メキシコ協定(再協議) | チリ側:小麦、小麦粉など(729品目中42品目) |
| EU側:牛肉、豚肉、鶏肉など(2,415品目中595品目) | ||
| 2.韓国・チリ協定 (ドーハ・ラウンド以降再協議) |
メキシコ側:米、小麦、牛肉、豚肉など(1,081品目中310品目) | |
| 韓国側:旧肉、鶏肉、マンダリンなど(1,432品目中391品目) |
資料:農林水産省
(2008ファクトブック)
Trans-Pacific Pertnership Agreementの略。
ニュージーランド、チリ、シンガポール、ブルネイの4カ国で2006年に発効したFTA(自由貿易協定)で、「例外なき関税撤廃」を原則として、10年以内にすべての品目で関税をなくそうとしています。
2010年3月に米国とオーストラリア、ペルー、ベトナム、10月からマレーシアも加わり9カ国で、さらに広い範囲の協定にすることを目指す交渉を開始しました。
TPPでは農畜産物も関税撤廃の対象となるため、米や小麦、砂糖、畜産物なども関税ゼロで輸入されることになります。このTPPに日本が参加すれば、米国やオーストラリアなどから大量の農畜産物がなだれ込み、農業が大打撃を受けます。
政府が参加を検討しているTPPは、関税が原則撤廃、非関税措置等に関しても完全自由化を目指すとともに、米国や豪州といった農林水産物輸出大国複数の参加など北海道の第一次産業に計り知れない影響を与えるとともに、北海道経済・地域社会の崩壊を招くこととなります。
このため、これまでの政府の国際交渉の基本理念である「守るべきものは守る」という姿勢を断固貫く対応を訴えるとともに、地域社会のあり方等「この国のかたち」がいかにあるべきかを、経済団体・消費者団体をはじめオール北海道として、道民各層で考える端緒とするために、札幌市民ホールに関係者約1,700名が集いました。
●地域社会のあり方等「この国のかたち」を問う 道民総決起大会(平成22年11月12日開催)(JA北海道中央会HPへ)
出展:JA全中資料「WTO・EPA情報の早わかり解説第63回〜WTO・EPAつぼの壺〜」を元に作成しております。


